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任意整理で一括返済や早期返済、繰り上げ返済は可能?

2015.07.27 任意整理


任意整理の和解が成立した後、分割返済を取り決めていたが何らかの事情で一括返済ができるようになった場合、返済してしまっても良いのでしょうか?
通常のローン返済中は繰り上げ返済に対して業者からあまり良い顔をされないこともありますが、任意整理の返済はやや事情が違ってきます。

元本のみの支払いなので繰り上げ返済しても問題ない

債務整理の前提として、今までの取引の履歴を調べて、高金利で取引していた会社については利息を適切な金額に引き直す計算を行います。任意整理の場合、引き直し計算で算出された金額についてはそれ以上減額することはできないと考えてよいでしょう。
ただし、その固定された元本のみを分割で支払っていくことができるので、それまでのように「利息ばかり払っていて終わりが見えない」という感覚がなくなるのが任意整理の大きなメリットです。
逆に債権者側としては、分割返済であるにもかかわらず元本しか入らず、管理コストがかかるのに儲からない、というのが正直なところなのです。ですから、早く返済することを嫌がる理由はないといえます。

繰り上げ返済する際は自分で管理をきちんとする

任意整理後の返済中に繰り上げ返済する場合、注意しておかなくてはならないことがあります。それは、「最終的に払い過ぎになるとまた債権者側が払い戻し手続等をしなくてはならなくなるので、必ず過不足のないように管理しておくこと」です。返済が終わっていると思っていて終わっていなかったのは論外ですが、たまに終わっているのに払い続けていて、任意整理した専門家のところに「返却分があるのですが」と連絡が来ることがあります。
このような事態にならないよう、いつ、いくら支払ったのかの管理をきちんと自分でしておかなければなりません。繰り上げ返済する際は中途半端な金額を支払うのではなく、取り決めの金額の倍数ぴったりを支払う方がわかりやすいでしょう。

債務者自身も負担から解放される

何年もの間毎月返済し続けることは、特に仕事をしている方にとってはそれなりに精神的、時間的負担となります。いくつもの金融業者から借りていたのであれば返済日が異なるなど、なおさら負担は重く感じられるでしょう。
たとえば、任意整理を依頼した弁護士等に代行弁済をしてもらうケースもあるのですが、手続自体とは別に料金がかかることもあり、それはそれでデメリットもあります。何らかの事情で手元の現金が必要になるなどの状況が予想されるのであれば無理は禁物ですが、状況が許すのであれば早く返す方が債務者自身にとっても良いといえます。
返済を終えて「これで債務整理は完全に終わった。」と気持ちに区切りをつけられれば再スタートもしやすくなるでしょう。


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